保存・調理(収穫後活用)まとめ|冷蔵・常温・冷凍・乾燥・浅漬け・発酵・下味冷凍・作り置きの完全ガイド

本記事は、野菜の保存方法と調理活用を「原理→手順→実践」で体系化した決定版です。冷蔵・常温・冷凍・乾燥・浅漬け・発酵の保存モードを使い分け、葉物・根菜・果菜・芋類・葱類・キノコ・ハーブまで具体的な保存手順を詳述。さらに大幅増量のQ&Aで、迷いやすいポイントを即解決します。

この記事のポイント
  • 野菜が傷む4因子(呼吸・蒸散・エチレン・微生物)と対策
  • 野菜の保存方法を冷蔵/常温/冷凍/乾燥/浅漬け/発酵で最適化
  • カテゴリ別・野菜別に日数・手順・NGを明記
  • 作り置き・下味冷凍・献立化でロスゼロ&時短
  • Q&Aを大量追加(スニペット/FAQ強化)
  1. 野菜が傷む理由と「保存モードの地図」
    1. 劣化の4因子と基本戦術
    2. 保存モードの使い分け
  2. 野菜の保存方法|冷蔵・常温・冷凍の具体テク
    1. 冷蔵:ゾーニングと湿度コントロール
    2. 常温:暗所・通気・乾燥・温度安定
    3. 冷凍:下処理→急冷→薄板小分け
  3. 保存容器と資材の選び方(比較表)
  4. カテゴリ別|野菜の保存方法(目安日数つき)
    1. 葉物(レタス・ほうれん草・小松菜・春菊 等)
    2. 結球菜(キャベツ・白菜)
    3. 果菜(トマト・ナス・キュウリ・ピーマン・ズッキーニ・オクラ)
    4. 根菜(大根・人参・ごぼう・カブ)
    5. 芋類(ジャガイモ・サツマイモ・里芋)
    6. 葱・玉ねぎ・ニラ・にんにく・生姜
    7. キノコ(しいたけ・しめじ・えのき・まいたけ・エリンギ)
    8. ハーブ(バジル・青じそ・パセリ・ミツバ・ローズマリー・ミント)
  5. 野菜別ミニガイド|具体手順(冷蔵・常温・冷凍)
    1. トマトの保存方法
    2. ナスの保存方法
    3. キュウリの保存方法
    4. ピーマン・パプリカの保存方法
    5. ズッキーニの保存方法
    6. オクラの保存方法
    7. ほうれん草/小松菜の保存方法
    8. レタスの保存方法
    9. キャベツ/白菜の保存方法
    10. 大根・人参・ごぼう・カブの保存方法
    11. ジャガイモ/サツマイモ/里芋の保存方法
    12. 玉ねぎ・長ねぎ・ニラ・にんにく・生姜の保存方法
    13. キノコとハーブの保存方法
  6. 下味冷凍・作り置き・ベースの“黄金比”
  7. よくある質問(Q&A)|野菜の保存方法の悩みを即解決
    1. Q1. 買ってすぐ洗うべき?
    2. Q2. トマトは冷蔵庫で味が落ちる?
    3. Q3. ナス・キュウリがすぐ傷む
    4. Q4. 冷凍焼けを防ぐコツは?
    5. Q5. しなびたレタスは復活する?
    6. Q6. 玉ねぎ・ジャガの同居はOK?
    7. Q7. にんにくのオイル漬けを常温で長期保存できる?
    8. Q8. キノコは洗う?
    9. Q9. 青菜の冷凍、下茹では必須?
    10. Q10. 冷凍の保存期間は?
    11. Q11. サツマイモは冷蔵庫に入れていい?
    12. Q12. キャベツの黒ずみは食べられる?
    13. Q13. トウモロコシの保存方法は?
    14. Q14. ハーブはどう管理?
    15. Q15. ピクルス液の基本比率は?
    16. Q16. 冷蔵庫の匂い移り対策は?
    17. Q17. 余った野菜の使い切りアイデアは?
    18. Q18. 冷凍した野菜は解凍してから使う?
    19. Q19. 乾燥(干し野菜)のコツは?
    20. Q20. どの保存方法を選べば良いか迷う
  8. 衛生・安全(家庭版HACCP)
  9. 1週間で使い切る在庫運用(モデル)
  10. 仕上げチェックリスト(印刷OK)
  11. 内部リンク
  12. 季節別の保存環境と運用(日本の家庭向け)
    1. 夏(6〜9月):高温多湿期のポイント
    2. 冬(11〜3月):低温乾燥期のポイント
  13. 容器・資材の保温/保湿テスト(家庭の簡易比較)
  14. 下味冷凍→当日15分レシピ(野菜中心)10本
    1. 1)青菜のごまナムルキット
    2. 2)ブロッコリーのレモンバター蒸し
    3. 3)にんじんハニーマスタード・グラッセ
    4. 4)きのこガリバタ醤油ミックス
    5. 5)ピーマンのオイスター炒めベース
    6. 6)ズッキーニのラタトゥイユ・ベース
    7. 7)大根と厚揚げの旨煮スターター
    8. 8)キャベツの塩昆布蒸しパック
    9. 9)ねぎ塩だれ万能パック
    10. 10)じゃがいもマッシュ→チーズポテトケーキ

野菜が傷む理由と「保存モードの地図」

劣化の4因子と基本戦術

因子起きること対策要点
呼吸栄養・香りの消耗、軟化低温で代謝抑制5〜8℃が基本、低温障害品は除く
蒸散水分ロス、しおれ湿度コントロール葉=湿ペーパー/根=乾燥気味
エチレン過熟・黄化・苦味発生源と感受性の分離リンゴ・熟トマトは隔離
微生物腐敗・ぬめり清潔・結露回避洗うのは調理直前が基本

保存モードの使い分け

モード向く野菜コア手順目安注意
冷蔵葉物・根菜・多くの果菜葉=湿ペーパー+緩袋/根=新聞+袋/エチレン分離3日〜3週間結露対策
常温芋・玉ねぎ・カボチャ暗所・通気・乾燥・温度安定数週〜数ヶ月切り口が出たら冷蔵へ
冷凍青菜・ブロッコリー・ネギ・キノコ等(必要なら)下茹で→急冷→水切り→薄板小分け2週〜3ヶ月食感変化を理解
乾燥大根・人参・キノコ等薄切り→日陰干し or 低温オーブン→完全冷却→密閉週〜月湿気戻りに注意
浅漬けキュウリ・カブ・白菜塩1〜2%で水出し→冷蔵1〜3日器具清潔
発酵白菜・キャベツ・人参塩2〜3%・空気遮断・冷蔵熟成数日〜数週異臭/カビは破棄
安全メモ:家庭での常温オイル漬け長期保存は避ける。食べる直前に油と和える運用が基本。

野菜の保存方法|冷蔵・常温・冷凍の具体テク

冷蔵:ゾーニングと湿度コントロール

  • 野菜室(6〜8℃):葉物・未カット根菜。葉は湿ペーパー+緩袋、根は新聞+袋で乾燥気味に。
  • 中段(4〜6℃):キノコ(紙袋)・食べ頃トマト短期。
  • チルド(0〜3℃):下茹で済み野菜・刻みネギ(短期)。
  • 結露対策:袋に爪楊枝で微小孔、濡れペーパーは都度交換。

常温:暗所・通気・乾燥・温度安定

  • ジャガイモ・玉ねぎ・サツマイモ・カボチャ:かご or ネット吊り。新聞で直射・埃よけ。サツマイモは13〜16℃目安。
  • 芽が出た/切り口が露出したら冷蔵へ移行

冷凍:下処理→急冷→薄板小分け

  1. 下処理:泥・筋・種を除去し均一サイズに。
  2. ブランチング:葉物30〜40秒/ブロッコリー1分/人参30〜60秒。
  3. 急冷:氷水→水切りを徹底。
  4. 薄板化:袋の上からならし、日付・内容・下茹で有無を明記。

保存容器と資材の選び方(比較表)

容器/資材向きメリット注意
ジッパー袋冷凍・小分け薄板化・省スペース匂い移りに注意、二重で防臭
紙袋キノコ・一部果菜余分な湿気を吸う長期は乾燥しすぎに注意
ガラス瓶短期ピクルス酸・油OK、匂い残りに強い必ず冷蔵、加熱殺菌しない長期常温はNG
保存容器(PP/ガラス)作り置き積みやすく再利用可温度差で結露→都度拭き取り
新聞紙根菜余分な水分吸収濡れたら交換
湿らせたペーパー葉物しおれ防止濡れ過ぎ→腐敗、交換必須

カテゴリ別|野菜の保存方法(目安日数つき)

葉物(レタス・ほうれん草・小松菜・春菊 等)

  • 冷蔵:芯元を切り戻し、湿ペーパーで包み緩袋→野菜室で立てる(3〜5日)。
  • 復活:しなびたら氷水3〜5分→水切り→包み直し。
  • 冷凍:ざく切り→30〜40秒下茹で→急冷→小分け(2〜4週)。
  • NG:洗ってから長時間放置(腐敗しやすい)。

結球菜(キャベツ・白菜)

  • 丸ごと冷蔵:芯を円すいにえぐり湿ペーパーを詰める→新聞→袋(1〜2週間)。
  • カット:断面ラップ密着→紙+袋でチルド短期。
  • 発酵:塩2〜3%・空気遮断(数日〜)。

果菜(トマト・ナス・キュウリ・ピーマン・ズッキーニ・オクラ)

  • トマト:未熟は常温追熟。食べ頃〜過熟は冷蔵短期→食前に室温へ戻す。
  • ナス/キュウリ:低温障害に弱い→新聞+薄袋→野菜室(3〜5日)。
  • ピーマン:薄袋+軽湿(5〜7日)。冷凍は生切りOK(油炒め向き)。
  • ズッキーニ:新聞でくるみ野菜室(5〜7日)。冷凍は加熱前提。
  • オクラ:乾いたまま袋で冷蔵(3〜4日)。冷凍はヘタをむき板ずり→小口。

根菜(大根・人参・ごぼう・カブ)

  • 大根:葉と根を分ける。新聞→袋→野菜室(7〜14日)。輪切り冷凍可(下茹で)。
  • 人参:泥は乾拭き。新聞→袋で冷蔵(1〜2週間)。生冷凍は食感低下→軽く下茹でを。
  • ごぼう:泥つきは新聞で冷蔵(1〜2週間)。ささがきは酢水→水切り→冷凍。
  • カブ:葉は別保存。根は新聞→袋(5〜7日)。

芋類(ジャガイモ・サツマイモ・里芋)

  • ジャガイモ:10〜15℃暗所(1〜2ヶ月)。冷蔵NG(糖化)。冷凍はマッシュのみ推奨。
  • サツマイモ:13〜16℃で(数週間)。加熱後キューブ冷凍は便利。
  • 里芋:泥つきは新聞→涼所。洗ったら乾かしチルド短期。

葱・玉ねぎ・ニラ・にんにく・生姜

  • 長ネギ:縦置きで野菜室、刻みは冷凍小分け。
  • 玉ねぎ:通気・乾燥・暗所。切りかけはラップ密着で冷蔵。
  • ニラ:湿ペーパー→袋(3〜4日)。
  • にんにく:暗所通気。常温オイル漬け長期はNG。刻み冷凍や乾燥粉で。
  • 生姜:ペーパー+袋で冷蔵(1〜2週間)。スライス冷凍/すりおろし冷凍も◎。

キノコ(しいたけ・しめじ・えのき・まいたけ・エリンギ)

  • 紙袋冷蔵:余分な湿気を吸って鮮度維持(3〜5日)。
  • 冷凍◎:ほぐして生のまま冷凍→旨味増。凍ったまま加熱。

ハーブ(バジル・青じそ・パセリ・ミツバ・ローズマリー・ミント)

  • 柔らか系:水差し+ふわ袋で野菜室。ペースト冷凍も有効。
  • 硬い系:湿ペーパー→袋で野菜室。乾燥保存も相性良。

野菜別ミニガイド|具体手順(冷蔵・常温・冷凍)

トマトの保存方法

  • 常温:未熟は25℃以下・直射避けで追熟。ヘタ下向き。
  • 冷蔵:食べ頃〜過熟は野菜室で短期(3〜4日)。食前に室温へ戻す。
  • 冷凍:湯むき→丸ごと or 角切り→ソース/カレー用。
  • NG:未熟のまま冷蔵は風味低下。

ナスの保存方法

  • 冷蔵:新聞で包み薄袋→野菜室(3〜5日)。
  • 冷凍:焼きナスにしてから冷凍がベター。

キュウリの保存方法

  • 冷蔵:1本ずつキッチンペーパー→薄袋(5〜7日)。
  • 浅漬け:1〜2%塩で水出し→冷蔵1〜2日。

ピーマン・パプリカの保存方法

  • 冷蔵:薄袋+軽湿(5〜7日)。
  • 冷凍:生のまま細切り→油調理に。

ズッキーニの保存方法

  • 冷蔵:新聞→野菜室(5〜7日)。
  • 冷凍:ソテーしてから冷凍。

オクラの保存方法

  • 冷蔵:乾いたまま袋(3〜4日)。
  • 冷凍:板ずり→ヘタ処理→小口。

ほうれん草/小松菜の保存方法

  • 冷蔵:芯元切り戻し→湿ペーパー→緩袋→立てる(3〜5日)。
  • 冷凍:ざく切り→30〜40秒下茹で→急冷→小分け。

レタスの保存方法

  • 冷蔵:芯元に濡れペーパー→全体を軽く包み袋(3〜5日)。
  • 復活:氷水に一時浸け→水切り。

キャベツ/白菜の保存方法

  • 丸ごと:芯くり抜き→湿ペーパー詰め→新聞→袋(1〜2週間)。
  • カット:断面ラップ密着→チルド短期。

大根・人参・ごぼう・カブの保存方法

  • 共通:葉は分け、根は新聞→袋→野菜室。断面はラップ密着。
  • 干し野菜:薄切りで半干し→甘味UP。

ジャガイモ/サツマイモ/里芋の保存方法

  • ジャガ:10〜15℃暗所。冷凍はマッシュのみ。
  • サツマイモ:13〜16℃。加熱後キューブ冷凍。
  • 里芋:泥つきは新聞保管、洗ったら乾かしチルド。

玉ねぎ・長ねぎ・ニラ・にんにく・生姜の保存方法

  • 玉ねぎ:通気乾燥。切りかけはラップ密着冷蔵。
  • 長ねぎ:縦置き、刻みは冷凍小分け。
  • にんにく:暗所通気。常温オイル漬け長期NG。刻み冷凍。
  • 生姜:ペーパー+袋。スライス/すりおろし冷凍。

キノコとハーブの保存方法

  • キノコ:紙袋冷蔵→3〜5日。冷凍で旨味UP。
  • ハーブ:柔らか系は水差し+ふわ袋/硬い系は湿ペーパー→袋。ペースト冷凍可。

下味冷凍・作り置き・ベースの“黄金比”

  • 下味冷凍の基本:塩もみ/下茹でで水分を抜き、薄板化して凍結。ベース味は「醤油1:酒1:みりん1」。
  • 万能ダレ黄金比:和=醤油1:酒1:みりん1/洋=塩1:油2:酸1/中=醤油1:酢1:砂糖0.5/エスニック=ナンプラー1:レモン1:砂糖0.5+唐辛子。
  • 即戦力ストック:野菜ブロス・香味ベース(にんにく/生姜/長ねぎ)・ソフリット。

よくある質問(Q&A)|野菜の保存方法の悩みを即解決

Q1. 買ってすぐ洗うべき?

基本は洗わない。水分は微生物の温床。泥は乾拭き、洗うのは調理直前。

Q2. トマトは冷蔵庫で味が落ちる?

食べ頃の冷蔵で香りが感じにくくなることが。食前に室温へ戻すと改善。

Q3. ナス・キュウリがすぐ傷む

低温障害対策に、新聞で包み薄袋→野菜室。エチレン発生源から離す。

Q4. 冷凍焼けを防ぐコツは?

水分を拭き取り、袋内の空気を抜いて薄板小分け。先入先出で回す。

Q5. しなびたレタスは復活する?

氷水3〜5分→よく水切り→湿ペーパーで再包み。芯元ペーパーも有効。

Q6. 玉ねぎ・ジャガの同居はOK?

別保管が原則。発芽・劣化が早まるため。

Q7. にんにくのオイル漬けを常温で長期保存できる?

NG。安全上の理由から避け、冷蔵短期 or 直前に和える。

Q8. キノコは洗う?

基本は洗わず拭き取り。汚れが強ければ手早く流水→すぐ水切り。

Q9. 青菜の冷凍、下茹では必須?

色・食感を保ち、酵素活性を止めるため30〜40秒のブランチング推奨。

Q10. 冷凍の保存期間は?

家庭用冷凍庫で2〜4週間が目安。風味劣化前に回転。

Q11. サツマイモは冷蔵庫に入れていい?

不可。低温障害に弱い。13〜16℃の暗所で。

Q12. キャベツの黒ずみは食べられる?

切り口の酸化が多い。気になる部分を除けば多くは可食。ただし異臭・ぬめりは破棄。

Q13. トウモロコシの保存方法は?

皮付きのまま冷蔵(立てて)24〜48hで食べ切り。ゆでて粒冷凍も可。

Q14. ハーブはどう管理?

柔らか系は水差し+ふわ袋、硬い系は湿ペーパー→袋。刻み+油でペースト冷凍も便利。

Q15. ピクルス液の基本比率は?

酢1:水1:砂糖0.5:塩0.02〜0.03。冷蔵1〜2週間で食べ切り。

Q16. 冷蔵庫の匂い移り対策は?

匂いの強い食材は別容器・二重袋。エチレン源とも分離。

Q17. 余った野菜の使い切りアイデアは?

野菜ブロス・ラタトゥイユ・炒飯・オムレツ・スープへ。“一鍋化”で在庫整理。

Q18. 冷凍した野菜は解凍してから使う?

多くは凍ったまま加熱が食感良し(青菜・キノコ・ネギ等)。

Q19. 乾燥(干し野菜)のコツは?

薄切り・日陰〜風通し・完全冷却後に密閉。冷蔵/冷凍で延命。

Q20. どの保存方法を選べば良いか迷う

原理で判断:低温に弱い=常温寄り/水分が命=湿度管理/香り重視=食前室温戻し。

衛生・安全(家庭版HACCP)

  • 器具分離:まな板・包丁は野菜用と肉魚用で分ける。使用後は洗剤→熱湯。
  • 温度管理:冷蔵5℃以下・冷凍-18℃以下。加熱は中心75℃1分目安。
  • 酸度と塩分:酢漬けは冷蔵短期、乳酸発酵は塩2〜3%厳守。
  • オイル漬け:常温長期は避ける。

1週間で使い切る在庫運用(モデル)

曜日主菜/副菜使うストック
青菜ナムル+根菜ロースト青菜下茹で/ブロス
ズッキーニのレモン炒めビネグレット
キャベツ浅漬け+炒め物香味ベース
トマトソースのパスタトマト冷凍・ソフリット
キノコたっぷりカレーキノコストック・ブロス
ラタトゥイユ多め翌日オムレツへ展開
ラタトゥイユオムレツ残りを総仕上げ

仕上げチェックリスト(印刷OK)

  • 葉=湿ペーパー/根=新聞の基本、守れてる?
  • トマト・リンゴなどエチレン源は分離した?
  • 袋内の結露は拭き、微小孔で湿度を逃がした?
  • 冷凍は薄板化&日付ラベルで先入先出?

内部リンク

季節別の保存環境と運用(日本の家庭向け)

夏(6〜9月):高温多湿期のポイント

  • 冷蔵庫設定:冷蔵4〜5℃、野菜室6〜8℃、チルド0〜3℃。開閉回数を減らし、温度安定を最優先。
  • 湿度管理:葉物は湿らせたペーパー+緩めの袋(85〜95%RH相当を狙う)。根菜は新聞+袋で過湿を避ける。
  • エチレン分離:熟トマト・リンゴは葉物・キュウリと別室へ。
  • 結露対策:庫内外の温度差が大きい時期。袋に爪楊枝で微小孔、濡れたペーパーは都度交換。
  • 常温保存:ジャガイモ・玉ねぎ・カボチャ・サツマイモは暗所・通気・乾燥・温度一定。サツマイモは13〜16℃を維持(直射・エアコン吹き出し直撃NG)。
  • 前処理:収穫/購入直後の初動10分で小分け・水分管理まで終えるとロスが激減。

冬(11〜3月):低温乾燥期のポイント

  • 冷蔵庫設定:冷蔵5〜6℃、野菜室7〜8℃でもOK(外気が低いので冷え過ぎを防ぐ)。
  • 乾燥対策:葉物は湿ペーパーを厚めに。袋の微小孔を減らす(乾燥しやすい)。
  • 常温保存の拡張:玄関・納戸など涼しい場所に通気ラックを設置。土付き根菜は新聞にくるんで段ボール保管も良。
  • 凍結注意:屋外/無加温ベランダでの常温保管は凍結に注意。夜間は屋内へ退避。
  • 調理前復水:乾きがちな葉は調理直前に氷水で復活→水切り→使用。
運用ヒント:季節で「袋の穴の数」「ペーパーの湿り具合」を変える。
夏=穴多め/ペーパー薄め、冬=穴少なめ/ペーパー厚めが基本。

容器・資材の保温/保湿テスト(家庭の簡易比較)

家庭で再現しやすい条件(冷蔵室・野菜室・室温)での感覚的比較です。数値化でなく、相対評価(◎/○/△/×)の目安として活用してください。

容器/資材保温性
(温度の持ち)
保湿性
(乾きにくさ)
結露耐性匂い移り向く用途注意点
ジッパー袋(1枚) 冷凍の薄板化・小分け夏場は結露しやすい→微小孔+ペーパー
ジッパー袋(二重) 匂い強い食材・長めの冷凍コスト増。外側に日付ラベル必須
保存容器(PP) 作り置き・浅漬け油/香辛料の匂い残りに注意
保存容器(ガラス) ピクルス・和え物重い・落下割れ注意。冷蔵短期運用
紙袋(未晒/クラフト)△〜○ キノコ・一部果菜の冷蔵長期で乾き過ぎる→期間管理
新聞+薄袋 根菜の野菜室新聞が濡れたら交換
真空パック 冷凍の酸化防止・長め保存機器が必要。加熱前提で衛生管理

※上表は家庭運用の実用目安。衛生面は別途チェックリストに従い、結露=菌増殖リスクとして都度ペーパー交換を。

下味冷凍→当日15分レシピ(野菜中心)10本

すべて当日15分以内を目安。ベース比率は本文の「黄金比」を参考に、味はお好みで微調整してください。

1)青菜のごまナムルキット

  • 冷凍用(作り置き):ほうれん草/小松菜300g(30〜40秒下茹で→急冷→水切り)、すりごま大さじ2、白だし大さじ1、塩少々。
  • 作り方:薄板状にして冷凍(2〜3週)。
  • 当日15分:凍ったままフライパンで軽く温め、ごま油小さじ1/にんにく少々で和える。
  • 使い回し:味噌汁、冷ややっこの具。

2)ブロッコリーのレモンバター蒸し

  • 冷凍用:小房300g(塩1%で1分下茹で→急冷)、レモン汁小さじ2、塩少々。
  • 当日15分:耐熱皿でレンチン→バター10g・胡椒・追いレモン。
  • 応用:粉チーズで副菜、パスタ具にも。

3)にんじんハニーマスタード・グラッセ

  • 冷凍用:乱切り300g(30〜60秒下茹で)、はちみつ小さじ2、粒マスタード小さじ2、バター10g。
  • 当日15分:フライパンで温め絡めるだけ。

4)きのこガリバタ醤油ミックス

  • 冷凍用:しめじ/まいたけ/エリンギ300g(石づき除去・ほぐす)、醤油大さじ1、にんにく小1片、バター10g。
  • 当日15分:凍ったまま炒め、最後に醤油を香らせる。
  • 応用:和風パスタ、オムレツ、炊き込みの具。

5)ピーマンのオイスター炒めベース

  • 冷凍用:ピーマン細切り300g、オイスターソース大さじ1、醤油小さじ1、酒小さじ2、砂糖小さじ1/2。
  • 当日15分:油少量で強火1〜2分。仕上げに胡麻とごま油。

6)ズッキーニのラタトゥイユ・ベース

  • 冷凍用:ズッキーニ輪切り300g、冷凍トマト角切り200g、玉ねぎ薄切り100g、オリーブ油大さじ1、塩少々。
  • 当日15分:鍋で一気に煮て仕上げにバジル。
  • 応用:翌朝のオムレツ具、パスタソース。

7)大根と厚揚げの旨煮スターター

  • 冷凍用:大根いちょう切り300g(下茹で)、めんつゆ(3倍濃縮)大さじ2。
  • 当日15分:厚揚げ1枚と水150mlを加え5〜7分煮る。

8)キャベツの塩昆布蒸しパック

  • 冷凍用:ざく切りキャベツ300g、塩昆布10g、ごま油小さじ1。
  • 当日15分:フライパンで蓋蒸し→仕上げに胡椒。

9)ねぎ塩だれ万能パック

  • 冷凍用:長ねぎみじん150g、塩小さじ1/3、レモン汁小さじ2、油大さじ1、胡椒。
  • 当日15分:温野菜に和える/豆腐にのせる/焼きそばの味付け。

10)じゃがいもマッシュ→チーズポテトケーキ

  • 冷凍用:マッシュポテト300g(塩/胡椒少々)。
  • 当日15分:粉チーズ大さじ2と混ぜ、小判に成形→少量油でカリッと焼く。
衛生メモ:下味冷凍は薄板化で素早く凍結し、2〜4週間を目安に使い切る。袋には日付・内容・下茹で有無を明記。

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